2025年01月20日18時54分
東京都立墨田産院(閉院)で1958年に出生した直後、他の新生児と取り違えられた江蔵智さん(66)が都を相手取り、実の親についての調査を求めた訴訟の口頭弁論が20日、東京地裁であった。江蔵さんは本人尋問で「両親がどんな人か知りたい、きょうだいがいるなら会いたいという願いをかなえてください」と訴え結審した。判決は4月21日。
弁論では江蔵さん側の証人として、国際法の専門家が出廷し「産院の過誤で親の状況を知ることができないという継続的な人権侵害に対し、効果的措置がなされていない」と言及。日本が批准する子どもの権利条約などの趣旨に反し、司法による救済が必要だとした。
【写真】 記者会見する江蔵智さん(中央)ら=20日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ