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「国民の安全安心に全力傾注」 楠芳伸・警察庁新長官が抱負 

2025年01月27日19時16分
 27日付で就任した警察庁の楠芳伸長官が同日、記者会見し「国民の皆さまの、安全安心のため、全力を傾注し、職責を全うしたい」と抱負を述べた。強盗や特殊詐欺など幅広い犯罪に関与する「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」対策を喫緊の課題に挙げ、「徹底した取り締まり強化、さまざまな抑止対策を図っていきたい」と述べた。

 匿流を巡っては、関与が指摘される悪質ホストクラブ問題や、北関東中心に相次ぐ金属盗の対策として、今国会で関連法案の成立を目指す。摘発や抑止に「大きく資する」とし、「違法なビジネスモデルを早急に解体する」と力を込めた。

 能登半島地震では、道路寸断によって部隊到着が難航するなど課題が浮き彫りに。首都直下地震や南海トラフ地震、豪雨災害に備え「引き続き実践的な災害対処訓練、装備資機材の充実強化に取り組む」と考えを示した。

 4月から半年間にわたって開催され、約2800万人の来場が見込まれる大阪・関西万博期間中には参院選も実施される。「全国警察で、双方の警備に十分な体制構築を図る」と述べた。
【写真】 記者会見する警察庁の楠芳伸長官=27日午後、警察庁