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しらせが昭和基地沖を離岸 豪・フリマントルへ 

2025年01月28日20時39分
 【昭和基地=南極観測隊同行記者】南極観測船「しらせ」は28日、南極・昭和基地沖を離岸し、復路の航海に入った。海洋観測を続けながら、オーストラリア・フリマントルに向かう。第66次南極地域観測隊(原田尚美隊長)の夏隊や第65次越冬隊(行松彰隊長)は2月8日までに順次、ヘリコプターで乗船する。

 同基地沖に昨年12月31日に到着した「しらせ」は、海氷上に停泊していた。28日午前10時45分(日本時間午後4時45分)ごろに動き出し、基地近くの岬で隊員が横断幕を掲げて見送った。これから約1年間、基地にとどまる第66次越冬隊の後藤宏文さん(26)=名古屋大大学院博士1年、岐阜県関市出身=は「しらせの支援はとてもありがたかった。1年後に元気に再会したい」と話した。

 「しらせ」は2月下旬にフリマントルに寄港し、第65次越冬隊が空路で帰国。第66次夏隊は隊員を一部入れ替えて「しらせ」と共にトッテン氷河沖で観測を行い、4月上旬に日本に戻る。
【写真】 横断幕を掲げ、「しらせ」に手を振る観測隊員ら=28日(南極観測隊同行記者撮影)