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女性支援住宅、利用者続々 神戸市、「重荷下りた」 

2025年03月18日06時35分
 女性や子どもを支援する認定NPO法人「ウィメンズネット・こうべ」(神戸市)が、困窮する女性に住まいを提供し始め半年以上が過ぎた。兵庫県内外から利用者が途切れず「先のことをゆっくり考えられるようになり、心の重荷が下りた」との声が寄せられている。

 女性支援の住宅「六甲ウィメンズハウス」は生活協同組合コープこうべの旧女子寮を改修し、全40室を設ける。受け入れるのはドメスティックバイオレンス(DV)被害者や留学生、シングルマザーらで、3月時点で16世帯が入居する。インテリアはスウェーデンの家具大手「イケア」が無償提供。カラフルで明るいカーテンやラグ、ソファなどが備え付けられ、温かく居心地の良い空間が広がる。

 1992年に立ち上がった同法人は、阪神大震災後の95年3月、電話相談窓口を開設。すると、寄せられた電話の約6割がDVの相談だった。「取引先を失った夫から、子どもの前で暴力を振るわれる」「家が全壊し、交際相手の実家に居候している。おなかに子どもがいるのに殴られる」。
【写真】 女性や子どもを支援する認定NPO法人「ウィメンズネット・こうべ」の正井礼子代表理事=2024年12月、神戸市