2025年03月14日20時28分
石破茂首相は、商品券10万円分の自民党議員への配布について違法性を重ねて否定した。政治資金規正法21条の2の1項は、個人から政治家個人に向けた政治活動に関する寄付で、金銭や有価証券などによるものを禁止している。焦点は政治活動に当たるか否かだ。首相は「該当しない」と否定するが、野党は疑問視する。
「土産」を渡す名目となったのは自民衆院1期生15人との会食で、正副官房長官も同席した。14日の参院予算委員会では与野党から「首相公邸に自民議員を集めて会食し、政治活動でないと言えるのか」「10万円相当の商品券は社会通念上の土産の範疇を超える」と指摘が上がった。
首相は政治活動について「政治上の主義や政策を推進する、特定の公職の候補者を推薦する意図があれば該当する」と説明し、今回の会食は「全く異なる」と主張した。だが日本維新の会の柳ケ瀬裕文氏は「政治上の目的を持って行われる全てが政治活動だと言える」と反論し、首相の論を「詭弁」と切り捨てた。
【写真】 参院予算委の集中審議で水を飲む石破首相=14日午後