2024年10月16日18時46分
原子力規制委員会は16日、11月に運転開始50年となる関西電力高浜原発1号機(福井県)について、今後10年間の管理方針を定めた保安規定を認可した。国内初の50年を超える運転認可となる。
高浜1号機は国内で最も古い原発で、2023年に再稼働済み。規制委は16年、2号機と共に最長60年までの運転を認めているが、30年を超えた後は10年ごとに保安規定の認可が必要となる。
記者会見した山中伸介委員長は「改めてデータを再確認したが、技術的論点はなかった」と述べた。来年6月に60年を超える運転が可能になる新制度が始まるが「60年以上運転する原発も出てくると考えられるが、10年ごとに確認するのが、われわれの役割だ」と強調した。
規制委は、中性子によって原子炉圧力容器がもろくなって破損する恐れがないことや、熱や放射線を受けたコンクリートの強度が保たれているとする関電の評価を確認した。関電は原子炉内に入れてある金属試験片で炉の劣化状況を調べるほか、炉内構造物を交換するとしている。