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韓国の歴代大統領、拘束5人目 保革対立「政治報復」も一因 

2025年01月15日16時34分
 【ソウル共同】韓国の歴代大統領のうち、現職で身柄拘束に至ったのは尹錫悦氏が初めてだが、退任後も含めると5人目となる。親族らが捜査を受けるケースも少なくない。背景には大統領の強大な権限が利権を生みやすいことが挙げられる。保守と革新が激しく対立し、政権交代後に前政権の不正を徹底的に追及する「政治報復」も一因とされる。

 大統領経験者の初の逮捕は第13代盧泰愚氏。在任中の収賄容疑で1995年11月に逮捕され、民主化運動を弾圧した80年の「光州事件」での反乱・内乱罪にも問われた。95年12月には第11~12代全斗煥氏が79年「粛軍クーデター」の反乱首謀容疑などで逮捕された。

 2017年には、知人の国政介入を許した第18代朴槿恵氏が罷免後に収賄容疑などで逮捕され、翌18年にも第17代李明博氏が収賄容疑などで逮捕された。4人はいずれも有罪が確定して服役したが、後に恩赦を受け釈放された。

 また、第16代盧武鉉氏は退任後に不正資金疑惑で検察の捜査を受ける中、自殺した。
【写真】 韓国歴代大統領を巡る主な事件(写真は聯合など)