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ウイグル強制労働製品「排除を」 服役中の学者の娘が都内で講演 

2025年01月18日19時22分
 中国で国家分裂罪に問われ服役中のウイグル族学者イリハム・トフティ氏の娘ジュハル氏=米国在住=が18日、東京都内で講演し、新疆ウイグル自治区での強制労働の撲滅に向け国際社会で連携すべきだと訴えた。来日は初めて。日本に対して、法律を見直し強制労働で作られた製品の排除を進めるよう求めた。

 トフティ氏はウイグル族の権利擁護を積極的に訴え、2014年に拘束され、国家分裂罪で無期懲役が確定した。欧州連合(EU)欧州議会が19年、優れた人権擁護活動をたたえる「サハロフ賞」を授与している。

 ジュハル氏は、中国共産党は経済を支えるため強制労働を続けていると批判。「世界中の企業に(強制労働と関わる)中国のサプライチェーン(供給網)と取引をやめてほしい」と述べた。

 米国が施行したウイグル自治区からの物品輸入を原則禁止する「ウイグル強制労働防止法」が成果を上げていると強調。「制裁を加えることで、人権侵害をやめさせることにつながる」と述べ、EUなどに経済制裁が広がっていると歓迎した。
【写真】 東京都内で講演するイリハム・トフティ氏の娘ジュハル氏=18日午後