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米特使、ハマスに不満表明 「期限切れで相応の対応」 

2025年03月15日06時44分
 【ワシントン、エルサレム共同】米国のウィットコフ中東担当特使は14日の声明で、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡って、イスラム組織ハマスが「非現実な要求をしてきた」と不満を示し「期限が過ぎれば相応の対応を取る」と警告した。ハマスはガザで拘束する米国人人質の解放と4人の遺体返還を表明したが、即時実現が困難な条件を付けたとみられる。

 ウィットコフ氏はハマスが公には柔軟姿勢を見せる一方で、非公式には実現不可能な要求をしてきたと批判。中東メディアによると、ハマスは住民のガザ域内への無制限帰還や、ガザとエジプトの境界からのイスラエル軍撤収などを求めた。

 声明は期限について明示していない。米国の提案は人質解放と引き換えに、ガザへの人道支援物資の搬入再開を可能にする内容。暫定停戦をイスラム教のラマダン(断食月)と、4月20日ごろまで続くユダヤ教の祝祭「過ぎ越し祭」期間まで延長し、恒久停戦に向けて協議する時間を確保するとしている。
【写真】 米国のウィットコフ中東担当特使(AP=共同)