延岡共立病院
「特定行為看護師」の研修施設に
院長
赤須晃治
-今年、力を入れたい取り組みは
昨年11月に日本医療機能評価機構から「病院機能評価Ver.3・0」の認定を受けました。この制度は、病院の運営管理や提供される医療に関して、中立的評価を行うものです。総合病院で認定されたのは約25%に限られるので、職員の自信につながります。5年後の更新時に再び認定されるようにレベルの維持、向上に努めます。
昨年8月には、県から災害拠点病院に指定されました。それを受けて11月、南海トラフ巨大地震に備えた県北地区の災害派遣医療チーム(DMAT)の訓練が行われました。県立延岡病院が被災したと想定し、当院にチームの拠点本部を設置。情報収集や患者搬送の対応などを確認し、十分に拠点の役割を果たせると確認できました。万が一の際に地域全体で対応できるよう、他の医療機関との関係強化を図ります。
胃ろうチューブ交換や手術補助など「特定行為」を行う看護師のニーズが急性期医療や在宅医療の現場で高まっています。当院は「特定行為看護師」の研修施設となり、4月から研修生受け入れを始めます。また、もう一段階上の特定行為ができる「診療看護師」1人が昨年1月に入職しています。医師と協力して救急対応や診療の組み立てを行うなど活躍しています。今後も看護師が医師の指示のもとに医療行為を担う「タスクシフト(業務移管)」を進め、医師不足地域での医療のあり方を模索します。
既に「高齢社会」に突入し、高齢者がなりやすい肺炎や脳梗塞、心不全、大腿骨頚部骨折の患者が増える可能性があります。しかし、延岡市では急性期病床数が十分でなく、受け入れ困難となるのは必至です。昨年、日本病院会宮崎支部長に就任しました。地域の実情に合った医療体制をつくるため、支部長の立場で、地域医療構想の会議において急性期の増床を訴えていきます。