宮崎県商工会連合会
商工業者の不安解消につながる対策期待

会長

淵上鉄一

-今年の地域経済の見通しは

 地方の中小・小規模事業者は引き続き物価の高騰や人手不足に耐えている状況です。そのような中、本県の最低賃金は昨年10月から過去最大の55円引き上げられ952円となりました。また、国では所得税を払う必要が出てくる「年収103万円の壁」や、社会保険料が発生する「106万円の壁」の見直しが議論されています。働く人の収入増は良いことであり、人手不足解消に向け、商工会もこれまで要望してきたところですが、一方で人件費の上昇や保険料負担の増加に対応できない事業者が多数います。見直しの議論と同時に、不安が増している事業者への手当てについてもしっかり検討し、方向性を示してもらいたいですね。

 県内35の商工会には専門の指導員がおり、その強みを生かして会員事業者に寄り添い、サポートしています。会員の高齢化が進んでいる今、事業承継は最も力を入れたい分野です。商工会の絆を生かした「地域内資金循環促進事業」にも引き続き取り組みます。会員事業者が提供している多様な商品・サービスを、各会員が積極的に利用し、同じ地域内でお金を回していけば、投じたお金はいずれ自分へ返ってきます。県民の皆様にも地域経済を支えている地元の商工業者を応援する意味で、ぜひご協力をお願いします。

 また、昨年9月から10月にかけて、宮崎ブーゲンビリア空港で、新商品のテストマーケティングの催事を開催し、会員事業者の販路拡大のお手伝いをしました。海外展開に意欲のある会員には、全国組織の力を生かして支援するなど、今後も商工会のノウハウを生かした支援を続けていきます。

 昨年は8月に日向灘地震、その後の台風・竜巻と自然災害の恐ろしさを痛感した一年でした。新しい年は災害のない、いい年になってもらいたいと心から願っています。

住所:宮崎市松橋2丁目4番31号 宮崎県中小企業会館 2F

電話:0985-24-2055

http://www.miya-shoko.or.jp/