宮崎県中小企業団体中央会
「省力化投資補助金」活用促す

会長

堀之内芳久

-会員である中小企業の現状は

 コロナ禍後も、中小企業・小規模事業者の経営は苦しいままです。会員企業へのアンケートによると、会員企業の7割近くが人手不足に悩んでいます。業種も以前の建設や介護から、ホテル、飲食、運輸などあらゆる業種に広がっています。人材確保へ賃上げをしようにも大手企業のようにはいきません。コスト増を価格に転嫁すると売上に響き、客足も遠のく。実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済も本格化し、本当に厳しい経営を迫られています。

 そのような中、人手不足の解消に向けた国の新たな支援制度「中小企業省力化投資補助金」が、昨年6月から始まりました。この補助金は中小企業の売り上げ拡大や生産性向上を後押しして賃上げにつなげるため、配膳ロボットや自動精算機、倉庫で物を運ぶ無人搬送車など、人手不足解消に効果のある「省力化製品」の導入を支援するものです。事務手続きも比較的簡単で、採択後は速やかに事業を実施できるようになっています。当会が相談窓口ですが、まだまだPRが足りていません。積極的に利用してもらえるように情報発信に努めたいと思います。

 中小企業等が取り組む革新的サービスや試作品の開発、生産性向上への設備投資などを支援する国の「ものづくり補助金」も引き続き利用を呼びかけます。県内では2013年度からこれまでに延べ1158社、約109億円の事業が採択されました。

 中小企業を取り巻く環境は確かに厳しい。ただ、今も事業を続けている方はコロナ禍というかつてない逆風を乗り越えたのです。だからこそ何事もプラス思考が大切だと思います。今年、当会は創立70周年を迎えます。これからも会員組合及び組合員企業の支援を行い、求められる中央会であり続けたいと思います。

住所:宮崎市松橋2丁目4番31号 宮崎県中小企業会館 3F

電話:0985-24-4278

http://www.himuka.or.jp/