２０２４
新春トップメッセージ

－地域の資源や特性を生かした事業で業績を伸ばしている

　中小企業庁の事業再構築補助金を活用して新しい事業を研究・実験するための研修棟を建設しました。この施設を活用して、県工業技術センターが開発した鮮度保持技術の製品化に成功しました。完成した低温調湿貯蔵庫は、青果物を長期保存できるだけでなく、需要に応じた最適なタイミングでの出荷を可能にし、生産者の売上アップに貢献します。創業56年で培ったものづくりの技術とノウハウを活かし、食・環境・エネルギーを軸に新たな事業を創出し、地域経済に貢献したいと考えています。

　事業構想大学院大学（東京）と日向地区中小企業支援機構とのプロジェクトでは、県北企業７社の12名が研究に取り組み、それぞれ独自のビジネス案を披露しました。

　働きやすく、やりがいのある職場づくりにも注力しています。昨年は、多能工に挑戦する女性社員３名が溶接競技会に出場しました。また、福利厚生の充実と地域貢献活動にも社員が主体的に取り組み、大御神社までごみ拾いをしながら往復する「歩こう会」も楽しみました。健康経営優良法人ブライト５００の認定を目標に掲げ、物心両面で豊かで幸せな会社を目指しています。　

　３期12年間務めた県教育委員の役目を終えました。地元企業への就職率は62％にまで増加し、産業教育の視点から地道に訴え続けたことで改善が進み、うれしく思っています。また、６月にはデンマークを訪問しました。再生可能エネルギーを核とし、企業誘致と地域ぐるみの産業育成を実現している島を視察しました。この経験は、宮崎が目指すべき課題へのヒントを与えてくれ、大きな刺激となりました。

　この１年も、食や環境に貢献できる開発型メーカーとして、新しい技術で地域から世界を変える挑戦を続けていきます。