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【コラム】J1王者、さすがの一体感

2010.02.08付
admin/img/1266553431 チームの強さは、選手個人のスキルや戦術だけで決まるものではない。J1で史上初めて3連覇を果たした鹿島アントラーズのキャンプを取材して、そう思わずにはいられませんでした。

 まず驚いたのはファンの「熱」。取材日は晴れていたもののとても寒い日でした。しかし、選手を近くで見られればファンには関係ないようです。練習時間も確認済みのようで、移動用バスから選手が乗り降りするゲートの周囲には、練習の前後何十分も前から大勢のファンが待ち構えています。

 取材した日は東京から観戦ツアーも来ていて、一般の人は入れないグラウンド内のマスコミ用エリアに入れる特典があり、ここぞとばかりにサインなどを頼んでいました。

 その「熱」に応える選手のサービス精神も立派。けっこうハードに見えるトレーニングを終えたばかりで、鍛えているとはいえ、選手たちも疲れていないはずがありません。それでも嫌がる顔は見せずに、いつまでもサインに応じようとする姿が印象的でした。

 支えるスタッフのチームへの「愛」にもびっくり。宮崎キャンプに集まったスタッフ13人のうち、県外に住む人は5人います。都内から参加した干川瑞貴さん(20)は茨城県出身で、実家は群馬県。本県は初めてです。不慣れな土地で大変?と尋ねると「超楽しいです! 選手の役に立てるのがうれしいです!」とにっこり。こんなスタッフの思いも、選手のパワーになっているのでしょう。

 ファン、選手、スタッフ。互いを大切にする一体感が鹿島アントラーズの強さの秘訣だ、と思った一日でした。(一)

【写真】集まったファンのサインのリクエストに、長い時間応じていた興梠慎三選手(右、鵬翔高卒)と大迫勇也選手