【コラム】昨年並みの人出を期待
2010.01.31付
宮崎に球春が訪れました。あしたからプロ野球やサッカーのキャンプが本格的に始まります。今シーズン県内でキャンプを張るのはプロ野球が日本の5球団と韓国の2球団、サッカーはJ1が11チーム、J2が7チームと計25チームです。さて、きょうは時おり小雨が降るあいにくの天気の中、宮崎市で巨人軍の歓迎パレードがありました。半世紀以上キャンプを続ける球団に感謝し、7年ぶりの日本シリーズ制覇を祝う目的で読売巨人軍宮崎協力会が主催しました。県内でのパレードは初めてで、地方のファンにとって、うれしい1カ月遅れのお年玉となりました。
歓迎式典で原辰徳監督は「さらに強いチームを目指し、必ず日本一を勝ち取り、また喜びを分かち合います」と力強く宣誓しました。その後、監督や選手・コーチの30人が宮崎神宮大祭の御神幸行列で使われる古代船をイメージした「おきよ丸」と花馬車2台に分乗して、県庁から市の中心部・橘通りデパート前交差点まで約1キロを30分ほどかけて往復しました。パレードには市内の中学生と少年野球の選手約850人も参加し、選手らと一緒に元気に行進しました。
沿道には開始2時間以上も前から家族連れやカップルなど県内外のファンが詰め掛けて、幾重もの人垣が途切れなくできました。ファンは「原さん」や「ラミちゃん」などと盛んに声援を送って力いっぱい手を振り、選手らも笑顔を見せながら大きく手を降り返していました。こんなに多くの人に祝福される選手の姿を見ていると、うらやましくも思えました。
昨年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表のキャンプもあり、1―3月の観客数78万5000人、PR効果76億3800万円といずれも過去最高を記録。経済効果は107億6900万円に達しました。今年もスーパールーキー雄星(菊池雄星)が入団した西武、野村謙二郎新監督を迎えた広島、一昨年の最下位からクライマックスシリーズ(CS)進出を果たしたソフトバンクなど話題に事欠きません。日本を不況の影が覆う中、県内の景気回復の起爆剤となるよう昨年並みの人出を期待したいものです。
各チームの皆さん、宮崎で1年間戦える体力を作って、シーズンを勝ち抜き、来年はいい結果が報告できるよう頑張ってください。ファンもキャンプに足を運んで応援しますよ。(達也)
【写真】沿道に詰め掛けた多くのファンの声援に手を振り応える原監督(左上)ら=31日午後0時57分、宮崎市橘通り