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西村ロッテの「秘蔵っ子」 荻野貴快走

2010.03.11付
admin/img/1268278412[ロッテ]9―3[ヤクルト]

 【評】ロッテの新人荻野貴は武器の俊足で2盗塁、打撃でも本塁打を放ってアピール。唐川は5回を3四球で3失点とクイック投法に課題を残した。ヤクルトはバーネット、李恵践ともに失点を重ね先発枠を争うには物足りない内容だった。

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外野手争い一歩前進

 「きょうからシーズンを見据えた戦いをする」と西村監督が宣言した一戦で、「2番・中堅」で先発した新人の荻野貴(トヨタ自動車)がダイヤモンドを走りに走った。

 死球で出塁した一回、井口の初球で迷いなくスタートを切り、二盗に成功。投ゴロで一塁に残った六回は、左投手のけん制と強肩の中村の送球をかいくぐって盗塁。四回に2ランを放ったが、浅い位置で処理された安打で二塁から一気に生還するなど、強烈な印象はその快足ぶりだった。

 「僕のセールスポイント。積極的にいきました」と荻野貴は初々しく声を弾ませた。4得点に、守っても四回のピンチで中越えの大飛球をランニングキャッチ。50メートルで6秒を切る足にほれこみ、雄星(西武=岩手・花巻東高)を回避してドラフト1位で指名した、いわゆる「秘蔵っ子」を、西村監督は「素晴らしい足。相手に重圧をかけられる」と絶賛した。

 早坂との定位置争いもこれで一歩リード。新人外野手の開幕戦先発出場となれば、球団では1985年の横田以来の快挙となる。「それを狙っていきたい」と意気込む荻野貴の名は注目だ。

【写真】6回ロッテ1死一塁、荻野貴が二盗決める。二塁手田中=神宮