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【コラム】マグロよりもこい

2010.02.18付
admin/img/1266481914 「日本一の練習量」と言われる広島東洋カープのキャンプが日南市の天福球場をメーンに行われています。メニューには「投手が試合をコントロールする」や「試合も同じ!ミス後の行動をしっかり」などその日のスローガンが書き込んであり、選手も意識しながら練習に取り組んでいます。訪れた日には紅白戦が行われ、野手では栗原健太や梵英心、新外国人のヒューバー、フィオレンティーノ、投手陣では小松剛、青木高広らレギュラークラスが顔を揃えました。観客も仕上がり具合を熱心にチェックしていました。

 広島が日南でキャンプを始めて今年で48回目となります。これは巨人軍に続く期間で、すっかり風物詩として定着しています。一軍の練習が行われている天福球場に行かれた方はお気づきでしょうが、入り口には赤地に「闘志」と書かれた大きな懸垂幕があります。大きさは7メートル四方で、広島東洋カープ日南協力会が昨年から設置しています。また、国道220号や222号、市道、天福球場の周辺には「ようこそにちなんへ」やカープぼうや、ユニフォームがストライプタイプの旧カープぼうや、「Carp」と書かれた4種類の小旗165本が掲げられ、歓迎ムードを高めています。

 さらに堀川運河には協力会と堀川に鯉のぼりを翻す会が掲揚した赤いこいのぼり21匹、JR日南線の線路沿いには地元の瀬西地区住民がミニこいのぼり600枚を設置して今シーズンの飛躍を願っています。マグロで栄えた日南市ですが、この時期は、こいがその地位に取って代わっているようです。

 かつては豊富な投手陣や強力な打線を要してセリーグの強豪だった広島も1991年以来、優勝から遠ざかっています。野村謙二郎新監督を迎えて「今年こそ」と市民の期待も高まっています。市民の熱い思いに応えるよう充実したキャンプを送ってもらいたいものです。(達也)

【写真】天福球場に設置された「闘魂」と書かれた懸垂幕と小旗。