坂本右打ち体得へ 打率3割復帰目指す
2011.02.06付
31本塁打、85打点など自己最高の数字がずらりと並ぶ昨年の成績で、巨人・坂本が気にするのが2割8分1厘に終わった打率だ。もう一度、3割を打つため、キャンプで体得したいのが中堅から右方向への打撃である。体を軸回転させてさばく、内角打ちの技術には定評がある。課題は外角球をどう右に運ぶか。昨年放った171安打のうち、右翼へは23本で、中堅と合わせても60本と全体の35%に過ぎない。対照的に、同僚のラミレスは右翼に25%、中堅から右だと50%とグラウンドを広角に使って、3割4厘の打率を残した。
第1クールのフリー打撃。何度も不格好に差し込まれながら、愚直に右打ちの感覚を体に染み込ませる。仕上がりの早い金刃との対戦でも右に糸を引くようなライナーが早くも出た。岡崎ヘッドコーチは「前よりボール1個か1個半分、引きつけて打っている。グラウンドは45度より90度で使えた方がいい」と話す。
「引き寄せて打つ意識。右を意識したら、打率も変わってくるんじゃないか」とは坂本。手本に中島(西武)や内川(ソフトバンク)といった同じ右の好打者を挙げる。原監督は「体重移動は類いまれなセンス。中島や西岡(ツインズ)も持っていないものがあるし、重心が下がれば一流になれる」と太鼓判を押す。呼び込むのは10センチ強か。そこに今季に懸ける意気込みを注ぐ。
【写真】打撃練習する巨人・坂本=宮崎
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