現地リポート・合宿3日目(2) 28000人
2013.02.17付
この日の天気は曇り。厚い雲に覆われて肌寒く、観客席のあちこちから「寒い、寒い」の声が終始上がるほど、選手たちにとっては可哀想なコンディションです。観客席は当日券が売りだされた外野席も含めて、ほぼ埋まりました。お揃いのユニフォーム姿の野球少年たちや赤ちゃんを連れた若いご夫婦、弁当持参でのんびりと観戦される年配のご夫婦、熱狂的な広島ファン、野球のうんちくをひとしきり語り合う男性たち…主催者発表では約2万8000人ということでした。
侍ジャパンの背番号入りユニフォームで応援する姿も目立ちます。1塁側外野スタンドではトランペット応援部隊が高らかに応援歌を吹いています。応援部隊も各球団からの選抜なんでしょうか?
試合開始前の公式練習でひときわ大きな歓声を浴びたのがライトを守る糸井嘉男選手。ノックのボールをホームに投げる度にレーザービームを期待する声が球場内に響きました。
スタメン発表はまずはバッテリーから。侍ジャパンの先発は田中将大投手、広島は前田健太投手。2人の投げ合いにファンもボルテージが上がります。1番長野、2番鳥谷、3番坂本、4番阿部、5番DH内川、6番糸井、7番中田、8番稲葉、9番松田の布陣。
先発の田中投手は、楽天のキャンプ地が沖縄の上、プロ野球公式戦の機会が少ない宮崎の野球ファンにとってはお目当て中のお目当て。しかし、出来があまり良くありません。初回から2失点。2イニングで能見篤史投手に交代しました。その後、山井大介投手、杉内俊哉投手、内海哲也投手とリレーしますが、5回に2点、最終回に3点を失い、残念ながら盛り上がるのは広島応援団ばかりという状況でした。
その中でも日南学園出身の中崎翔太選手が2イニング6人を無安打で抑えたピッチングは、侍ジャパンを見に来た大勢の野球ファンの目にも焼き付いたことでしょう。
最初の試合なので、調整はこれからのはず。全国各地から詰めかけたファンたちの姿が選手たちの奮起の材料となることを期待します。
【写真】侍ジャパンのユニフォーム姿を着込んだファンたち