長老の称号を贈られた高千穂神社の後藤俊彦宮司
神社本庁(東京)は、高千穂町・高千穂神社の後藤俊彦宮司(75)に神職最高位の称号「長老」を贈った。今年贈られたのは後藤宮司のほか、明治神宮(東京)の中島精太郎宮司(74)。県内で「長老」の称号を持つのは、元宮崎神宮宮司の故黒岩龍彦さんに続き2人目という。
同庁によるとこの称号は、徳が高く見識に優れて人々から慕われ、神社界に長年貢献し大きな功績を残すなどした、神職の模範となる人物へ贈られる。同庁設立記念日の今月3日に、定例表彰の被表彰者として発表された。
後藤宮司は九州産業大を卒業後、1975(昭和50)年に高千穂神社禰宜(ねぎ)を拝命。81(同56)年に宮司に就任した。神社本庁評議員や県神社庁理事などを歴任し、現在は神社本庁参与を務める。
後藤宮司は「それほどの実績はなく、長老になるとは想像もしていなかった。これからの神職人生のラストスパートを、称号にふさわしいものにできるよう、まい進したい」と述べた。さらに神楽のユネスコ無形文化遺産登録や、高千穂神社の鎮守の森整備などへ意欲を示した。
表彰式は5月26日、東京の明治神宮会館で予定されている。