映画『室井慎次 生き続ける者』の公開初日舞台あいさつに登壇した(左から)筧利夫、真矢みき、齋藤潤、前山くうが、柳葉敏郎、前山こうが、福本莉子、松下洸平、本広克行監督
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映画『室井慎次 生き続ける者』の公開初日舞台あいさつが15日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、室井慎次役で主演を務めた柳葉敏郎をはじめ、福本莉子、齋藤潤、前山くうが、前山こうが、筧利夫、真矢ミキ、松下洸平ら出演者と本広克行監督が登壇した。
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司会を務めたフジテレビの小室瑛莉子アナウンサーが柳葉のことを「室井さん」と呼んでしまったり、福本が「室井さん」と言うべきところで「柳葉さん」と言ってしまったり。混同された柳葉も「自分でもややこしいと思う」と照れ笑い。
真矢は「今作の室井さんを見て、柳葉さんそのものだと思いました。もう“室井葉さん”って感じ。柳葉さんの温かい人の人柄と寡黙な中に優しさが駄々洩れしてる感じが今作の室井さんからも出ていました」と、“柳葉敏郎=室井慎次”を力説していた。
1997 年の連続ドラマ開始以来、それまでの刑事ドラマとは一線を画し、警察内部の縦割り社会や上下関係、人間模様を描き、社会現象を巻き起こした「踊る」シリーズ。主人公の“現場”の刑事・青島(演:織田裕二)と管理職の室井の、立場や考え方の違いを越えて支え合う姿が視聴者の心をつかんだ。
「踊る」シリーズとしては12年ぶりの新作映画として公開中の『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』の2部作は、連ドラの最終回で青島と交わした“約束”から27年の時を経て、“約束を果たせなかった”無念を抱え、警察を辞めて故郷の秋田に帰った室井の第二の人生を描く。
今月8・9・10日に実施された『生き続ける者』の先行上映を、地元・秋田の映画館に観に行ったという柳葉。「かみさんと一緒に観たんだけど、不思議なことに、かみさんが涙するところと、俺が涙するところが違ったんですよ。ちょっと考えてみたら自分は室井として見ていたんだな、と。俺の涙は、室井の涙だったんです。これは自分でも初めての経験でした」と、“柳葉敏郎=室井慎次”を実感したことも明かしていた。
改めて、“室井慎次”とは?と問われた柳葉は「かっこいい親友を持ちました。27年間、彼と付き合ってきたんですけど、彼はいろんなことを教えてくれました。良いこともあり、そうでないこともあり、でも親友ってそういうもんだよな、というのを改めて感じてさせもらいました。この27年間の彼との付き合いを柳葉敏郎の人生に生かせたらいいと思っています。悔いなく室井慎次の人生を送ることができました」と、万感の思いこめて感謝していた。
締めのあいさつでは、観客に向かって「かつての室井慎次は信念を持ち続けながらも、それを達成することができない悔しさを持っていたんですけれど、今回の映画で室井慎次は、ひとつの小さな信念を貫くことができました。皆さんも自分の環境の中でちっちゃな信念を求めて幸せになってください。そして、室井慎次は敗れざる者であり、生き続ける者であり、柳葉敏郎は幸せ者です」と語り、会場から惜しみない拍手が送られた。
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