「目標を見失わず努力を続ければ夢はかなう」

　全国大会で活躍してきた県内の高校３年生が今春、新たな門出を迎える。３年間を振り返ってもらい、進学先やその後の目標を聞いた。
　
　「やれることは全てやってきた。後は楽しもう」。昨夏の甲子園１回戦。富島の主将・松浦佑星は走攻守に輝きを見せた。ショートの守備で華麗なグラブさばきを披露し、攻撃では俊足を生かして重盗を決め、三塁打も。試合は敗れたが、躍動感あふれるプレーでチームを引っ張った。

　西都市出身。小学１年から野球を始めた。全国大会出場経験はなかったが、「甲子園に出る」という夢を持ち続け、濵田登監督の誘いで富島へ。１年の秋からレギュラーの座を手にし、翌年春には学校初となるセンバツ出場に貢献した。

　３年で最後の県大会を前に左足首を疲労骨折。「練習よりきつかった」という１日６時間のリハビリをこなし、大会では打率６割超をマーク。つかみ取った大舞台でも持ち味を存分に発揮した。「目標を見失わず努力を続ければ夢はかなう」。３年間で得た財産だ。卒業後は、日体大でさらに上を目指す。明石商（兵庫）や大阪桐蔭など強豪校出身者ぞろいのチームでポジションをつかもうと、昨夏以降も筋力トレーニングなどに励んできた。

　「高校では全国で勝てなかったけど、この悔しさは次につなげる。大学では全国大会で活躍し、４年後にプロ入りしたい」。米大リーグで活躍したイチローさんのような走攻守兼ね備えた選手を目指し、新たな一歩を歩みだす。