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【コトバのチカラ】「とにかくうまくなりたい」野球 山本由伸さん

2021年8月7日

韓国戦に先発し、6回途中2失点だった山本=横浜スタジアム

「とにかくうまくなりたい」

 四回、4番打者のバットを150キロの直球でへし折った後、緩いカーブで三振を奪う。山本由伸(オリックス、都城高出)が緩急を使った投球を披露。六回途中まで9奪三振2失点で先発の役割を果たし、ライバル韓国撃破に大きく貢献した。

 重要な一戦を託されたエースは初回1死二、三塁のピンチを連続三振で切り抜け、先制点を与えない。三~五回も6三振を奪った。しかし六回、詰まった打球の左前打に失策が重なり無死二塁。そこから適時打を浴び、1死を取った後に降板。救援の岩崎(阪神)が同点打を浴びたものの、チームは八回に3点を奪い勝利した。

 プロ5年目の右腕は、徹底した自己管理と豊富な練習量で成長を遂げている。都城高の1学年先輩で、親交の深い石原与一さん(宮崎梅田学園)によると、山本投手は体が冷えるのを避け、店などで出される氷入りの水は飲まないという。栄養士を雇ってバランスの取れた料理を食べ、オフの日も朝からトレーニングに励む。「由伸は野球少年。現状に満足することなく『とにかくうまくなりたい』と頑張っている」

 この試合山本は「最後リードを守り切れなかったのは残念」と悔しがったが、開幕戦と2試合計11回1/3で18奪三振。22歳の若武者は、世界に強烈なインパクトを与えた。

(2021年08月05日付紙面より)

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