ホーム 特集 新燃岳噴火

新燃岳噴火

一覧

農地の土壌改良に 栃木の企業、県内高校へ抗菌剤

2011年4月5日
 霧島連山・新燃岳(1421メートル)の噴火で実習農地が降灰被害を受けた都城市・都城農高など県立高校3校に4日、栃木県の抗菌研究所(丸尾茂明社長)から抗菌剤計5トンが贈られた。今後、土壌改良などに利用する。

 抗菌剤は強アルカリ性の「ホタテ貝殻焼成カルシウム粉」。降灰で酸性化した土壌の中和に効果があるとされ、火山灰10トンに対して100~300キロ使用する。

 県が同研究所から提供の申し出を受け、被害の大きかった3校を選んだ。当初は3月中に提供するはずだったが、東日本大震災の影響で遅れていた。配布する抗菌剤は同高2.5トン、高原高1.5トン、日南振徳高1トン。

 三股町の都城農高三股牧場で4日贈呈式があり、同高の湯地誠校長が「東日本大震災で、栃木の本社工場も被害を受けたと聞いている。それでも寄贈してくれて大変ありがたい」と感謝。式後、使用方法の説明を行った丸尾社長は「この抗菌剤を有効活用してしっかりとした土壌に戻し、世界で一番安全でおいしい作物を栽培してほしい」と話していた。

【写真】新燃岳噴火の降灰被害対策に役立ててもうため、抗菌剤を寄贈する抗菌研究所の丸尾社長(右)