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新燃岳5日ぶり噴火 7市町に降灰

2011年4月4日
 霧島連山・新燃岳(1421メートル)で3日午前8時41分、小規模な噴火が観測された。噴火は3月29日以来で5日ぶり。宮崎地方気象台によると、風の影響で降灰は7市町に及び、宮崎市では2月11日以来となるまとまった量が降った。

 宮崎、鹿児島両気象台によると、火山灰と水蒸気が混ざった灰色の噴煙が火口の縁から最大3千メートルまで上がった。体に感じない火山性地震は1日に57回だったが、2日は363回に急増。3日も294回(午後3時現在)を記録した。マグマの活発化によって噴火前後には火山性地震が増える傾向にあるという。

 降灰が確認されたのは宮崎市のほか都城、日南、小林市、高原、国富、綾町。広範囲での降灰は、上空1500メートル以上の西風で火山灰が沿岸部に流され、一部が南西へ吹く地上の風で戻されたことが原因とみられる。

 高原町総務課によると、噴火から30分~1時間後、新燃岳の東に位置する多くの地域で降灰を確認。車が通るたびに灰が舞い上がり、かすみがかったように視界が悪くなったという。このほか、宮崎市では花見客が降灰に戸惑う姿も見られた。

 県危機管理課によると、噴石など直接的な被害の報告は寄せられていない。

【写真】灰が風に舞い、思わず目を閉じたりハンカチで目を覆ったりする通行人=3日午前、宮崎市・デパート前交差点