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降灰から雨どい守れ ミック・マツモト(都城)積雪対策工法導入

2011年3月10日
 金属製屋根壁製造・販売のミック・マツモト(都城市、松元和宣社長)は、霧島連山・新燃岳の噴火による降灰対策として、雨どいを補強する「SA工法」の活用をPRしている。東北地方などで利用されている工法を導入。火山灰の重量で雨どいが破損するケースも都城地区などで出ており、普及・拡販を図る。

 SA工法は、工場や店舗などで使われる金属製の折板屋根に取り付ける雨どいを補強するもので、茜谷商店金物部(山形県酒井市、茜谷聡社長)が開発した。

 折板屋根と雨どいをつり金具(約1.2メートル間隔)で固定し、その中間に専用金具を取り付けて、静止加重強度を高めたのが特徴。金具にはすべて腐食を防ぐ特殊加工を施しており、積雪の多い地区などで利用されている。

 ミック・マツモトは2008年ごろから、福岡市の商社を通じてSA工法に使用する資材を購入。桜島の降灰がある鹿児島県内で数例の導入実績があるが、本県で導入は進んでいなかったという。同社は「降灰や積雪がほとんどない県内で雨どいの補強はほとんど行われていない。雨を吸った火山灰は重量が増すため、雨どいが落下する危険性もある」(松元社長)と補強工事の重要性を指摘する。

 同社は降灰の影響が大きい都城地区を中心に、工場や一般店舗のほか、住宅用の車庫などの利用を見込む。取り付けは同社から資材を購入した施工業者が行う。価格は1メートルにつき2100円(材料、工事費を含む)。松元社長は「ジョイント工法なので、さまざまな屋根や雨どいに対応できる。大切な工場や店舗の屋根を守ってほしい」と話している。

 ミック・マツモトTEL0986(22)1600。

【写真】折板屋根と雨どいをつり金具などで固定するSA工法について説明する松元社長=都城市