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長期化で健康に不安も 高齢者、身障者聞き取り調査

2011年3月4日
 都城市は3日、新燃岳周辺地域の高齢者や身体障害者らから体調や心配ごとを聞き取った調査結果をまとめた。

 電話や訪問で聞き取った209人のうち、「心配や不安なことがある」と回答した高齢者らは約4割に上った。

 対象は噴火被害想定地域、土石流危険地域である西岳地区(吉之元、夏尾、御池、高野町)と山田町の高齢者や障害者、妊産婦ら。2月18~28日に209人(対象者322人)から体調や食欲の有無、不安など6項目を聞き取った。

 「心配、不安なことがあるか」との問いに「ある」と答えたのは、41%に当たる86人。「心配なこと」(複数回答)としては「土石流」が44人と最も多く、「噴火」「避難生活」各9人、「灰の処理」「身体」各8人と続いた。

 具体的には、西岳地区や山田町に深刻な被害を及ぼした昨年7月の集中豪雨を思い出し「雨や水が怖い」と心配する例や「安心して眠りたい」「いつになれば元の生活に戻れるのか」などの先行きへの不安を口にする事例などがあった。ほかに雨による土石流警戒で避難を体験し、疲れた様子を見せた例もいたという。

 体調について「悪い」「やや悪い」と答えたのは16%(33人)、「眠れますか」との問いに「いいえ」と答えのは11%(22人)、食欲が「ない」と答えたのは5%だった。市健康課は「今回は深刻な状況ではなかったが、今後、さらに長期化すれば健康面でいろいろな問題が出てくるかもしれない。相談を継続し深刻化する前に対応できるようにしたい」と話している。