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避難雨量基準引き上げ 国交省「1時間15、20ミリ」

2011年5月3日
 国土交通省九州地方整備局は2日、霧島連山・新燃岳(1421メートル)周辺で土石流発生の恐れがある場合、避難の参考となる雨量基準を引き上げた。これまでは都城市と高原町内の危険渓流35カ所について「1時間10ミリ」で統一していたが、新基準では、火口から8キロ内にある国管理の14渓流を「1時間15ミリ」、10~20キロ内にある県管理の21渓流を「1時間20ミリ」に変更した。

 都城市と高原町は同省が示す雨量基準を基に、避難準備情報発表や避難勧告の発令基準を設けており、今回の引き上げを受けて、両自治体の基準も変更される見通し。

 同整備局によると、4月27日に21渓流の近くにある御池、夏尾地区の雨量観測所で1時間20ミリ以上の雨量を、同30日から5月1日にかけては14渓流に近い荒川内、折田代、矢岳、狭野地区で1時間15ミリを超える雨量をそれぞれ観測したものの、土石流の発生が確認されなかったため、基準雨量を変更した。

 同整備局は「この基準を周辺自治体には参考にし、警戒避難に役立ててほしい。今後も基準を超える雨が降り、土石流の発生がなかった場合は再度基準の見直しを検討する」としている。