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感染の鶏出荷問題 国立感染研谷口室長に聞く

2011年1月30日
 高病原性鳥インフルエンザの感染が疑われる鶏が川南町の食鳥処理場に出荷された問題で、国立感染症研究所・感染症情報センター(東京都)の谷口清州第一室長は「移動制限区域が設定されているだけでなく、食鳥処理場で感染の有無も分かる。感染した鶏が市場に出回ることはない」と説明。万が一、感染した鶏を食べた場合の安全性にも言及し、消費者に冷静な対応を求める。

 谷口室長は安全性の根拠として、鶏肉や卵にウイルスが含まれていても(1)食べたら、胃液が強酸性のためウイルスは不活性化する(2)通常の加熱調理で容易にウイルスは死滅する(3)人のインフルエンザウイルスと型が違うため大量に吸い込まない限り、人の細胞に入り込むことはない―を挙げる。

 海外では、人への感染事例が報告されているが、鶏との濃厚接触者に限られる。自宅の庭で感染した鶏を飼育したり、台所で自ら鶏をさばいたりする場合などで、一般消費者の感染は考えにくいという。