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27日までに41万羽処分 新富

2011年1月26日
(2011年1月26日付)
 新富町の養鶏団地で発生した高病原性鳥インフルエンザ問題で、飼育する鶏41万羽の殺処分について、鹿野道彦農相は25日の閣議後会見で「27日までには完了したい」との見通しを示した。県は25日から、陸上自衛隊都城駐屯地(都城市)の隊員150人を含む450人に態勢を増強。同日までに計12万5千羽の処分を終えた。また、河野俊嗣知事は「防疫の徹底」を訴えるメッセージを出し、養鶏農家や県民に協力を呼び掛けた。

 県は28日の殺処分完了を予定していたが、鹿野農相は「自衛隊の協力も得ており、できるだけ早く対処しなければならない。27日までには完了したい」と発言。河野知事は「慣れもあり、1時間当たりの処理は増えている。思いは大臣と同じで、処理を急ぐ必要を感じている」と述べ、作業員の増員も検討するとした。

 県内2例目となった同町の現場には3列に並ぶ12棟の鶏舎があり、作業に着手した4棟のうち、発生した1棟(3万2千羽)を含む3棟で完了した。県畜産課によると、各鶏舎は構造がほぼ同じで、棟ごとに作業手順が変わることはないという。

 県が同養鶏場から半径10キロ圏内で進めている発生状況調査は、2日目の25日までに養鶏場や関連施設56カ所で終了。残る26カ所は26日に終える見込み。採取した血液などの検体から感染の痕跡やウイルスの有無を調べる。

 宮崎市佐土原町の1例目養鶏場から10キロ圏内でも実施しており、検査結果は26日にも判明する。これを受けて県は農林水産省と1例目の移動制限区域内で鶏卵出荷を認めるかについて協議する。

 また、1例目で分離されたウイルスは動物衛生研究所(動衛研・茨城県つくば市)で検査した結果、全国的に確認されているH5N1型と分かった。島根県で検出されたウイルスと遺伝子の構造が99%以上一致したという。2例目は動衛研での検査でH5亜型の感染が確定した。

【写真】高病原性鳥インフルエンザ感染2例目となった養鶏場へ向かう自衛隊車両=25日午前、新富町三納代