佐土原、高病原性鳥フル確認 1万240羽処分
2011年1月23日
宮崎市佐土原町上田島の養鶏場で確認された高病原性鳥インフルエンザの感染疑いについて、県は22日、遺伝子検査で高病原性ウイルス(H5亜型)を検出したと発表した。県はウイルス分離を行い、早ければ23日にも動物衛生研究所(茨城県つくば市)で毒性の強さを含めた確定診断を行う。また、22日夕までに飼育する1万240羽すべてを殺処分。廃棄物処理施設での焼却を始めた。同農場から半径10キロ圏内を鶏や卵などの移動制限区域に設定。車両向けの消毒ポイントの設置にも着手した。
県対策本部(本部長・河野俊嗣知事)によると、この養鶏場は国内各地に農場を展開する森孵(ふ)卵場(本社・香川県)の尾曲農場。21日に異常死が始まり、簡易検査では7羽中6羽に陽性反応を確認。宮崎家畜保健衛生所での遺伝子検査で、22日未明に同じく7羽中6羽からH5亜型ウイルスを検出した。
制限区域外の川南町にある同社系列5農場は県の要請に応じ、鶏や卵の移動を自粛。県は今後の対応を農林水産省と協議している。
殺処分は210人態勢で当たり、着手から4時間半で完了。口蹄疫では牛や豚などの死骸はすべて埋却したが、鶏は焼却が比較的容易な上、事後の土地管理や環境への影響などを考慮し、エコクリーンプラザみやざき(宮崎市大瀬町)で処理している。ただ、炉に投入できるのは1時間に300羽弱が上限で、24日まで処理にかかる見込み。
鶏ふんや飼料など汚染物品は敷地内を候補地として23日にも埋却する。また、区域内の農場に異常がなければ、農水省との協議を経て半径5キロ圏への区域縮小、卵の出荷も可能になる。県は22日、移動制限の緩和に向け、区域内29カ所の養鶏場や関連施設を立ち入り検査し目視で異常がないことを確認。23日には残る24カ所を検査する予定。
区域内の農場数について県は当初51農場と公表したが、精査の結果46農場に修正。出荷済みで鶏がいない農場を除いた37農場にある約150万羽の鶏や鶏卵、鶏ふんなどが制限対象となっている。
農水省などは防疫支援や連絡調整などのため8人を本県へ派遣した。
河野知事は22日に発生農場や消毒ポイントを視察。「周辺の地形や消毒態勢など、現場を見たい思いがあり視察したが、取るべき措置は指針に従って対応できている」と述べた。
【写真】高病原性鳥インフルエンザのウイルスが検出された農場で防疫作業を進める関係者=22日午後、宮崎市佐土原町上田島
県対策本部(本部長・河野俊嗣知事)によると、この養鶏場は国内各地に農場を展開する森孵(ふ)卵場(本社・香川県)の尾曲農場。21日に異常死が始まり、簡易検査では7羽中6羽に陽性反応を確認。宮崎家畜保健衛生所での遺伝子検査で、22日未明に同じく7羽中6羽からH5亜型ウイルスを検出した。
制限区域外の川南町にある同社系列5農場は県の要請に応じ、鶏や卵の移動を自粛。県は今後の対応を農林水産省と協議している。
殺処分は210人態勢で当たり、着手から4時間半で完了。口蹄疫では牛や豚などの死骸はすべて埋却したが、鶏は焼却が比較的容易な上、事後の土地管理や環境への影響などを考慮し、エコクリーンプラザみやざき(宮崎市大瀬町)で処理している。ただ、炉に投入できるのは1時間に300羽弱が上限で、24日まで処理にかかる見込み。
鶏ふんや飼料など汚染物品は敷地内を候補地として23日にも埋却する。また、区域内の農場に異常がなければ、農水省との協議を経て半径5キロ圏への区域縮小、卵の出荷も可能になる。県は22日、移動制限の緩和に向け、区域内29カ所の養鶏場や関連施設を立ち入り検査し目視で異常がないことを確認。23日には残る24カ所を検査する予定。
区域内の農場数について県は当初51農場と公表したが、精査の結果46農場に修正。出荷済みで鶏がいない農場を除いた37農場にある約150万羽の鶏や鶏卵、鶏ふんなどが制限対象となっている。
農水省などは防疫支援や連絡調整などのため8人を本県へ派遣した。
河野知事は22日に発生農場や消毒ポイントを視察。「周辺の地形や消毒態勢など、現場を見たい思いがあり視察したが、取るべき措置は指針に従って対応できている」と述べた。
【写真】高病原性鳥インフルエンザのウイルスが検出された農場で防疫作業を進める関係者=22日午後、宮崎市佐土原町上田島