記録的大雨時の危険堤防、橋244カ所 県管理19河川
2019年10月25日
県が管理する県内の19河川で、水量が氾濫危険水位を大幅に上回った時に、越水や流失など特に危険がある堤防や橋などの工作物が244カ所あることが24日、県への取材で分かった。多くは記録的な大雨が降った時に想定される水量に対し、堤防の高さや幅、橋桁の高さが不足。県は自治体や住民に周知するとともに、堤防のかさ上げや川の掘削工事などで水位を下げる対策を進めている。
県河川課によると、244カ所のうち、堤防が239カ所。河川別の内訳は、五ケ瀬川水系82カ所、一ツ瀬川水系39カ所、大淀川水系30カ所。土木事務所別では延岡が66カ所と最多で、日向49カ所、西都36カ所と続く。
橋などの工作物は12カ所で、内訳は広渡川水系(日南市)6カ所、五ケ瀬川水系(延岡市)3カ所、細田川(日南市)、大淀川(宮崎市)、耳川(日向市)に各1カ所。このうち、7カ所は堤防の地点と重複している。
また、全体の約7割に当たる171カ所は、記録的な大雨を観測した2005年の台風14号で河川の氾濫など浸水被害があった。
危険のある堤防や橋は、県が毎年度策定する水防計画の中で見直しており、危険度が高い順に「A」「B」「要注意」の3段階で分類。本年度は532カ所のうち、244カ所が特に危険がある「A」に当たる。
同課の椨(たぶ)健太郎主査は「川から離れた場所でも水害が発生する可能性がある。情報を活用し、防災、減災に向け早めの準備を心掛けてほしい」と呼び掛ける。
国土交通省が管理する県内の河川では、特に危険がある堤防、橋として、大淀川水系に25カ所、小丸川に2カ所、五ケ瀬川に1カ所あることが分かっている。
県は、危険のある堤防や橋を水防計画の資料として県ホームページ(HP)で公開している。HPアドレスは、https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kasen/shakaikiban/kasen/suibou202.html
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