盛り土造成地マップ公表　宮崎市、地滑り啓発

2019年11月14日

　宮崎市は、住宅用に整備され、南海トラフ巨大地震など大地震の際に地滑りが起きる可能性がある「大規模盛り土造成地」の場所を示すマップを県内の自治体で初めて作成した。ホームページ（ＨＰ）などで公表しており、市民の防災意識を高めるのが狙い。

　市開発指導課によると、市内にある同造成地は、５３団地２８８カ所。昭和３０、４０年代の地形図や航空写真などを、現在のものと比較し位置を特定した。山を削って出た土を谷に盛って平らにした、３千平方メートル以上の造成地を緑色で表示。市ＨＰで１０月から公表しており、同課でも閲覧できる。

　市は今後、造成の時期やのり面の劣化状況などを参考に、危険度の高い場所を絞り込む。地盤補強などの対策工事費は、土地所有者が負担しなければならず、国の補助率引き上げを求めることも検討するという。

　同課は「マップに載っているからすぐに危険というわけではないが、市民には造成地ののり面を観察し、ひび割れや水漏れなど異常がないか注意してほしい」と呼び掛けている。

　東日本大震災などで、造成地が滑り落ちる被害が出たことを受け、国が全国の市町村に調査を求めていた。本県では１７市町村が大規模盛り土造成地は「存在しない」と公表。宮崎市のほか、「存在する」という延岡、都城市など８市町は、来年３月末までにマップを作成、公表する予定。

　宮崎市マップのＨＰアドレスhttps://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/business/development/moridomap/daikibomorido.html

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