東九州道宮崎-日南22年度開通へ 防災、物流面に期待
2019年12月19日
東九州自動車道清武南-日南北郷インターチェンジ(IC、17・8キロ)が2022年度に開通する見通しであることが19日、分かった。開通すれば日南北郷-日南東郷IC(18年3月に開通)とつながり、宮崎、日南市が初めて高速道路で結ばれる。両市を結ぶ海岸沿いの国道220号は、崩土や大雨に伴う事前規制で年平均約4回通行止めとなっており、開通後は物流効率化や観光振興などの地域活性化のほか、防災面でも大きな効果が期待される。
清武南-日南北郷ICは、既に開通している清武ジャンクション(JCT)-清武南IC(1・2キロ)を含めた19キロ区間で事業化され、05年度に着工。国と地元自治体が費用負担する新直轄方式で整備しているため、開通後は通行無料となる見込み。
清武南-日南北郷ICは地盤が軟弱なため工事が難航し事業が長期化しているが、トンネル12本は非常用設備、付属物工事などを残してすべて完成。橋は14本のうち13本が整備され、残る「寺山一号橋」も工事が順調に進む。
一方、開通時期を見通せない要因の一つとなっていた芳ノ元トンネル(1880メートル)周辺の地滑り対策は現在、山を削る「頭部排土」(計画量114万立方メートル)を進めており、11月末時点の進捗(しんちょく)率は約50%。国土交通省は専門家の意見を聞くなどして慎重に工法を検討。残る工程を精査した結果、順調に工事が進めば22年度中に開通できると判断したもようだ。
総事業費は軟弱地盤対策などで膨らみ、17年度時点で約1399億円を見込んでいたが、現時点では1629億円を予定している。
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