東九州道宮崎-日南 防災面での効果も期待 22年度開通見通し発表
2019年12月21日
国土交通省宮崎河川国道事務所は20日、東九州自動車道清武南-日南北郷インターチェンジ(IC、17・8キロ)が2022年度に開通する見通しが立ったと発表した。開通すれば宮崎、日南市が初めて東九州道でつながる。
両市役所間の所要時間は主に国道220号を使った場合の1時間8分から約24分短縮され、約44分になる見通し。
同事務所によると、清武南-日南北郷ICは計画したトンネル12本が非常用設備などを残してすべて完成。橋も14本のうち13本が完成し、残る1本の工事も順調に進んでいる。
一方、開通時期が見通せない要因となっていた「芳ノ元トンネル」(1880メートル)周辺の地滑り対策については、山を削る「頭部排土」などで地滑りの兆候が収束しつつある。頭部排土の進捗(しんちょく)率は48%(11月末時点)で、このまま工事が順調に進めば22年度に開通できると判断した。
国と地元自治体が費用負担する新直轄方式で整備しているため、通行は無料。開通後は、観光振興や物流効率化などの地域活性化に加え、防災面での効果も期待される。
日南市の﨑田恭平市長は「企業誘致や観光振興に好影響を与え、地域経済の一層の活性化が期待できる」、宮崎市の戸敷正市長は「本市と県南の経済・観光などの協力を強固にし、災害時の交通機能の確保がなされることをうれしく思う」、河野知事は「一日も早く県内の高速道ネットワークが全線開通し、本県の豊かな未来につながるよう全力で取り組む」とコメントした。
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