熊本地震の発生後、照明車や緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を被災地に送った。九州自動車道は一部が通行できず、職員は一般道を通って現地入り。「高速道路は1本通っているだけでは駄目で、ネットワーク化された道路が必要」と実感した。
4月に着任早々、東九州自動車道北九州-宮崎の開通に立ち会った。今後は県南ルートの早期開通が課題。発生が懸念される南海トラフ巨大地震など大規模災害時に高速道の役割は大きい。都城志布志道路も含め「災害時のみでなく、平常時も活用できる道路を早期構築したい」と力を込める。
都農町以南の国道や大淀、小丸川などを管理する立場で、災害時の備えにも心を砕く。「県や市町村が管理する道路や堤防にも目配りしたい」。迅速な状況把握や災害対応を目的に、地元建設業者などと協定を結び、県民への地道な防災啓発にも力を注ぐ考えだ。
愛知県日進市出身。京都大大学院時代、インフラ整備の効果を多角的に研究し、価値判断する都市地域マネジメントを学んだ。2000年、建設省(現国土交通省)入省。
抱負は「時間軸を意識した仕事」。経済が右肩上がりでないことも踏まえ、「人やモノの動きなどデータを分析し、より少ない投資で大きな効果を生むインフラ整備をしたい」と意気込む。
読書やジョギングが趣味だが、現在は昨年11月に生まれた長男と過ごす時間が息抜き。「宮崎弁を話すようになったら面白いですよね」と目尻を下げた。宮崎市の官舎で妻子と3人暮らし。40歳。