2025年03月18日11時51分
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市で18日、市立小学校6校の合同卒業式が行われた。それぞれの校舎が損壊するなどしたため、児童たちは同市の河井小の敷地内に建てられた仮設校舎で学んできた。
式は河井小の体育館で開かれた。6校全ての校歌の歌詞がプロジェクターに映され、参加した児童全員がピアノ演奏に合わせて熱唱。名前を呼ばれた卒業生は元気よく返事をして、卒業証書を受け取っていた。
「別れの言葉」として、卒業生は声をそろえ「能登半島地震。なぜ、私たちがと思う時もあった。当たり前は当たり前ではないということを胸に、人に何かを与えられる人間になります」と述べた。坂口茂市長は「皆さんは市の宝。何でもいいので打ち込めることを見つけてほしい」とエールを送った。
市教育委員会によると、6校を含む市内9校の92人が卒業の日を迎えた。同学年は昨年元日の地震以降、市外に転出する児童が相次ぎ30人以上減少した。
市では児童減を受け、2026年度から市立小9校を3校に再編する方針。
【写真】 石川県輪島市立小学校6校の合同卒業式=18日午前、石川県輪島市