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マスク氏の影響拡大に警戒感 予算案に介入、共和党も戸惑い 

2024年12月20日06時46分
 【ワシントン共同】トランプ次期米大統領と急速に関係を深める実業家イーロン・マスク氏が、議会の与野党指導部が合意した当初のつなぎ予算案への反対運動をX(旧ツイッター)上で展開し、破談に追い込んだ。民主党指導部は19日、民間人に過ぎないマスク氏の介入を批判し、影響力拡大を警戒。共和党の一部でも戸惑いの声が上がった。

 マスク氏は18日朝から、前日公表された来年3月までの政府支出を賄うつなぎ予算案に反対する投稿を繰り返した。「賛成する議員は、(中間選挙がある)2年後には落選に値する」と共和党議員に圧力をかけ、フォロワーに電話で反対の声を議員に伝えるよう呼びかけた。

 マスク氏の主張は幅広く拡散した。トランプ氏が18日夕、マスク氏に続いて反対表明したことが決定打となり、20日の現行予算の期限直前に合意は白紙となった。マスク氏はXで「民意の勝利だ」と誇示した。

 米メディアによると、共和党のバー下院議員は「今日は電話が殺到した。私たちを選んだ人々はマスク氏に耳を傾けている」と指摘した。
【写真】 米ワシントンの連邦議会議事堂を歩くマスク氏=5日(ロイター=共同)