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「兵士は生きたいと願っていた」 北朝鮮捕虜確保ウクライナ兵証言 

2025年01月17日19時33分
 【キーウ共同】ウクライナメディアのキーウ・インディペンデントは16日、ロシア西部クルスク州で北朝鮮兵士を捕虜にしたウクライナ特殊作戦軍の兵士2人のインタビューを報じた。自殺を防ぐため手りゅう弾を取り上げた様子を証言し、1人は「北朝鮮兵は生きたいと願っていた。ただの若者だった」と述べた。

 ウクライナ軍当局者は17日、同州で北朝鮮兵400人以上が死亡し、3千人以上が負傷したと共同通信に明らかにした。多くの自殺者も確認されたといい、ウクライナは捕虜回避が狙いとみている。

 キーウ・インディペンデントによると、特殊作戦軍は北朝鮮兵を捕虜にするため、1カ月にわたる作戦を展開した。最大の難関は自殺の防止だった。捕虜になる直前に北朝鮮兵が金正恩朝鮮労働党総書記をたたえる言葉を口にして、手りゅう弾で自爆したこともあったという。

 最近、ウクライナ軍と交戦した北朝鮮兵部隊が負傷兵1人を残して退却。ウクライナ軍は負傷兵が移動しないよう発砲を続けた。特殊作戦軍兵士は「手りゅう弾を取り上げるのが難しかった」と話した。
【写真】 ウクライナのゼレンスキー大統領が14日にX(旧ツイッター)で公開した北朝鮮兵の捕虜とされる人物(画像の一部を加工しています)