【シアトル共同】米国野球殿堂入りが決まったイチローさんは２１日、自身の歩みに思いをはせながら喜びを語った。マリナーズの本拠地シアトルで臨んだ記者会見では「言葉では言い表せないほどの気持ち」とアジア人初の栄誉をかみしめた。

　会見の冒頭では着用した背番号「５１」が球団の永久欠番になることが発表された。自身のユニホームとともに柔らかな表情で記念撮影し「５１歳なので、そのタイミングでこれはなかなか」と、ちゃめっ気たっぷりに語った。

　選出を発表した専門局のインタビューでは「（デビューした２００１年）当時、この場にいられることは全く想像できなかった。ＭＬＢ（大リーグ）でプレーすることすら、できるかどうかという議論があった」と、当初は懐疑的だった周囲の雰囲気を述懐。野球の魅力について問われると、試合やプレーで得られる喜びよりも人と人との結びつきを挙げ「多くの人との出会いが自分をつくってくれた。それが何よりの財産」と語った。