2025年01月22日17時44分
天皇、皇后両陛下が戦後80年に当たり、戦没者慰霊のため、太平洋戦争の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)を4月に訪問される方向で宮内庁が検討していることが22日、関係者への取材で分かった。今年は被爆地の広島と長崎、激しい地上戦で多数の住民が犠牲になった沖縄への訪問も検討しており、両陛下は節目の年に戦禍の地を巡り、平和への思いを改めて示す見通しだ。
関係者によると、硫黄島訪問は自衛隊機を使い、日帰りとなる見込み。2万人余りの日本人戦没者をまつる国の「天山慰霊碑」(硫黄島戦没者の碑)や、日米双方の犠牲を悼むために都が造った広場「鎮魂の丘」で、両陛下が供花し、拝礼することを検討している。
硫黄島は太平洋戦争末期の1945年2月、米軍が上陸して約1カ月の激戦となった。日本兵約2万1900人が全滅し、米兵約7千人が死亡したとされる。
長崎は9月、例年式典に出席する国民文化祭が佐世保市であり、両陛下はこれに合わせて長崎市の平和公園へ足を運ぶ。広島、沖縄は夏ごろを見込み、日程などの調整を進める。
【写真】 天皇陛下、皇后さま