国内外ニュース

募集定員確保で一般入試を中止 清泉女学院大、実施要項違反か 

2025年01月17日14時53分
 長野市の清泉女学院大が、今月以降に予定していた人文社会科学部の一般選抜入試を取りやめ、昨年12月下旬に募集終了を発表していたことが17日分かった。大学側は「昨年中の選抜で募集定員を確保したため」と説明するが、文部科学省は実施要項に違反する可能性があると問題視し、大学から事情を聴く方針だ。

 国公私立大と高校関係団体の代表者らを構成員とする大学入学者選抜協議会で実施要項が合意され、文科省が昨年6月に関係者に通知した。実施要項では、入試方法の発表後、大規模な災害の発生などを除き、受験者に不利益を与える変更はしないと定めている。

 大学によると、募集要項では一般選抜入試は三つの日程があり、最も早い日程は出願開始を今月6日、試験が31日とし、定員を「計32人と若干名」としていた。昨年中に実施した学校推薦型選抜などで同学部の定員72人に達し、一般選抜をやめた。募集終了の発表後、受験生の保護者らから「受験したかった」との意見が寄せられたという。

 大学は4月から共学化し、清泉大に変更する。
【写真】 清泉女学院大のキャンパス=17日午後、長野市