2025年01月10日17時13分
【ロンドン共同】トランプ次期米大統領がデンマーク領グリーンランド購入に意欲を示していることを受け、デンマークのフレデリクセン首相は9日、トランプ氏と会談する意向を表明した。ニュースサイト、ポリティコなどが報じた。デンマークはトランプ氏の考えに強く反発。グリーンランド自治政府は独立を主張しつつ、トランプ政権との協力に前向きな姿勢を示している。
フレデリクセン氏は9日、与野党党首らとの会合で政府の対応を説明した後、記者団に対してトランプ氏側に会談を申し入れたことを明らかにした。トランプ氏の20日の就任後に実現させる考え。トランプ氏側から反応はないという。
人口約5万6千人のグリーンランドは14世紀後半からデンマーク領となり、1979年に自治権を獲得した。植民地時代の住民に対する同化推進策を巡り、近年本国と緊張関係にある。
エーエデ自治政府首相は新年のあいさつで独立への思いをにじませた。住民の多数が独立を支持し、2023年には自治政府議会が憲法草案を公表した。
【写真】 9日、デンマークの首都コペンハーゲンで取材に応じるフレデリクセン首相(中央)ら(ロイター=共同)