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傾く機体、炎散り爆発音響く 乗客の家族「川から引き上げて」 

2025年01月30日16時28分
 【ワシントン共同】暗闇の中、回転するかのように大きく傾いた小型旅客機。軍用ヘリコプターとみられる小さな光と重なった瞬間、炎が散り、爆発音が響き渡った。米首都ワシントン近郊で起きた衝突事故。ポトマック川に墜落した旅客機に妻が乗っていたという男性は「川から引き上げて」と祈るように語った。

 「20分後に着陸する」。米メディアによると男性は事故直前に妻からメッセージを受け取った。すぐ返信を送ったが、届かなかったとみられる。

 目撃者は「機体が正常ではない角度で傾いた。火花が見え、その後すぐに真っ暗になった」とCNNテレビに語った。近隣の住民は「異常な音が2度聞こえた。戦地のようだった」と証言した。

 事故直後から何台もの救急車両や捜索用ボートをけん引した警察車両が続々と現場へ。周辺は封鎖され、沿岸警備隊や消防士らが救助活動を続けた。夜のポトマック川の水温は1~2度で、活動は難航が予想される。

 普段はジョギングを楽しむ市民の憩いの場となっている川沿いは、一転して緊張感に包まれた。
【写真】 29日、旅客機の衝突事故が起きた、レーガン・ナショナル空港近くのポトマック川周辺に集まる緊急車両=ワシントン近郊(ロイター=共同)