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注意報・警報

令和6年12月19日03時23分
 宮崎地方気象台 発表


南部平野部、北部平野部では、強風や高波に注意してください。宮崎県では、空気の乾燥した状態が続くため、火の取り扱いに注意してください。



《¶》令和6年8月8日の地震で揺れの大きかった日南市、宮崎市、串間市、都城市では、大雨警報・注意報の土壌雨量指数を通常基準より引き下げた暫定基準で運用しています。

宮崎地区
 (発表)波浪注意報、(発表)乾燥注意報、(継続)強風注意報

日南・串間地区
 (発表)波浪注意報、(発表)乾燥注意報、(継続)強風注意報

延岡・日向地区
 (発表)波浪注意報、(発表)乾燥注意報、(継続)強風注意報

西都・高鍋地区
 (発表)波浪注意報、(発表)乾燥注意報、(継続)強風注意報

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 (発表)乾燥注意報

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 (発表)乾燥注意報

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 (発表)乾燥注意報

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防災ニュース

激しい雨捜索阻む 台風10号椎葉4人不明

2020年9月8日

 椎葉村下福良で発生した土砂崩れの現場は、褐色の山肌がむき出しになり、土砂と木々、押しつぶされた家屋ががれきとなって一面に広がっていた。川幅30~40メートルの十根川を挟んだ対岸の国道265号まで、土砂や事務所の破片などが飛散。台風10号の深い爪痕が生々しく残っていた。

 同村によると、事務所の一部は対岸に飛ばされたり川に流されたりして、自宅は土砂に押しつぶされ現場に残っているとみられる。建物は跡形もない状態で、相生(あいおい)組の男性従業員(55)=熊本県山都町=は「ピンポイントでうちに来たな」とぼうぜんとした様子。「建物の多くが川に飛んで落ちている。運良く山の中にいてくれたらいいが…」。こう話すと、捜索に加わるため、重たい足取りで現場に向かった。

 親族らによると、自宅と事務所は約2年前、対岸から移って建てたばかりの新築。山の斜面にはコンクリート製の防護柵が設置されていたが、流れ出た土砂に押し流された。7日朝に現場を確認した日向地区建設業協会の黒木繁人会長は「柵があったから大丈夫だろうと思っていたのかも。それすら飛ばされてしまった」と被害の大きさに驚く。

 断続的に降る激しい雨で、捜索は難航した。村総務課防災グループの椎葉聖哉主幹は「早く見つけたいが、崩れた山肌を流れる水の茶色が濃くなっていた。二次被害の危険性が高まっており、中断せざるを得なかった」ともどかしさをにじませた。午後2時半に作業を中断した後、日没まで自宅と事務所があった場所での捜索は再開されずに終わった。

 安否不明の相生泰孝さんと小学校時代から付き合いがある日向市の30代男性は、軽トラックにシャベルなどを積んで現場に駆け付けたが、捜索は中断中だった。「とても優しくて面倒見の良い人だったので、ニュースを見ていても立ってもいられなくなった。協力ができず残念」と、無念そうに現場を見詰めた。

 捜索は8日午前7時に再開する。椎葉主幹は「とにかく早く見つけてあげたい」と力を込めた。



 台風10号の影響で、7日の県内は交通機関の運休や欠航が相次いだ。

 空の便は6日に続き、宮崎空港を発着する全48便が欠航。それに伴い、宮崎空港ビルは終日閉館となった。航空各社は8日、全便で通常運航を予定している。

 JR九州は7日、県内の特急・普通列車を始発から終日運休。8日は、安全が確認できた区間から順次再開する。

 宮崎交通は7日、延岡-宮崎の1便を除き、高速バス全路線で終日運休した。路線バスは道路状況を確認後、運行可能な区間については順次運行を再開。同日に再開できなかった国富-馬渡(国富町)は8日の運行再開は未定、延岡駅-上祝子(延岡市)については一部区間で再開する。

 また、県によると、7日午後8時現在、国道3路線6区間、県道29路線33区間で通行止め。高速道路は県内全区間で通行止めとなっていたが、7日午後3時までに全て解除された。

 宮崎港と神戸港を結ぶ宮崎カーフェリーは7日、宮崎発の便を欠航し、神戸発は航路を変更して運航した。



 台風10号の接近により県内26市町村に開設された避難所に避難した人数は、7日午前0~3時に最大の1万1838世帯、2万2677人となったことが県のまとめで分かった。

宮崎、串間、西都市などでは新型コロナウイルス対策で定員を減らしたため満員となる避難所もあった。

 県によると、避難指示・勧告は県内24市町村で6日に発令され、7日朝方から順次、解除された。

 宮崎市では6日夜から7日にかけて最大2861世帯6250人が避難した。69カ所を開設し、コロナ対策で定員を半分の1万3600人に設定して受け入れを始めた。しかし、一部で定員を上回ったため37カ所を追加。定員計2万6千人とし、空きのある避難所に誘導するなど対応したが、最終的に21カ所が満員となった。

 市地域安全課の齋藤裕美子課長は「市民がどの避難所に避難するか予想するのが難しかった。空きのある避難所の周知が課題」としている。

 4人が行方不明となった土砂崩れが発生した椎葉村下福良の鹿野遊(かなすび)地区の7世帯28人が避難所から自宅に戻れていない。

【写真】椎葉村下福良で発生した土砂崩れの現場。懸命の捜索活動が行われた=7日午後1時21分

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