霧島連山防災マップ刷新 避難方向や壕、分かりやすく
2019年4月5日
霧島連山の噴火への備えを高めてもらうため、宮崎、鹿児島両県の周辺自治体関係者らでつくる「霧島山火山防災協議会」(会長・三反園訓鹿児島県知事)は、「火山防災マップ」を10年ぶりに改訂した。想定される火口ごとに溶岩流の影響範囲や登山道での避難方向を示しており、観光客や登山者にも分かりやすくなっている。
改訂版では、えびの高原(硫黄山)周辺、新燃岳、大幡池、御鉢の火口ごとの情報を記載。噴火警戒レベル2〜3で規制される範囲や避難方向例、避難壕(ごう)などを表示。このほか、地域住民向けとして、噴火警戒レベル4〜5での溶岩流や火砕流の影響範囲、避難対象地区や避難所も盛り込んだ。
また、登山の服装や装備、登山中に噴火が起こった時の注意事項も記載。QRコードをスマートフォンで読み取れば、各火山の最新状況も気象庁のホームページ(HP)で確認できるようになっている。
これまで、周辺自治体が共同で作成した2009年版を使用していたが、14年の御嶽山噴火を受け改正された活火山法を受けた避難計画の修正分などが反映されていなかった。このため、同協議会は専門家の意見や国のガイドラインに基づき、改訂作業に入っていた。
改訂版は県のHP上(https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kiki-kikikanri/kurashi/bosai/bousai-kikikanri/kazan_bousai_map.html)で今年3月末からA1判とA4判が公開されている。今後、避難対象となる各世帯や主要施設などへ順次、配布・掲示される予定。県危機管理課は「マップを活用して最新の火山の活動状況や規制情報を確認し、噴火への備えを具体的に進めてほしい」としている。
【写真】登山道の避難方向や避難壕(ごう)などが示された新たな火山防災マップの一部(県ホームページより)
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