県、中小河川に新水位計 観測データネットで閲覧
2019年6月12日
河川の監視体制を強化して洪水に備えようと、県は管理する大淀川水系や五ケ瀬川水系などの中小河川で、新型水位計の設置を進めている。県内河川には既に水位計が設置されており、今回の増設で監視エリアが拡大。観測データはインターネットで誰でも閲覧でき、県は「迅速な避難行動に活用してほしい」と呼び掛けている。
県河川課によると、設置しているのは国土交通省などが開発した「危機管理型水位計」。従来の水位計よりも小型で、太陽光発電装置と蓄電池を搭載し、日照がなくても9日間稼働。1基当たり約200万円の整備費は国の防災安全交付金を活用する。
県管理の河川には既に水位計が130基設置されていたが、同省は九州北部の豪雨を受けて河川の監視強化に向けたプロジェクトを推進。これを受け、県は市町村と協議して洪水被害の恐れがある地点などを選定し、3月から新型の水位計を設置。これまでに43河川47カ所で運用を開始した。台風シーズンまでに60河川73カ所への設置を目指すという。
観測データは河川情報センター(東京都)が運営するウェブサイト「川の水位情報」に集約。洪水の危険が高まる「観測開始水位」に達すると、観測地点の水位データが折れ線グラフで表示される。データは10分ごとに更新され、避難行動を取るべき「危険水位」、越水が始まる「氾濫開始水位」に達したかどうかも確認できる。
同課は「水位計が少なかった河川で、より多くの情報を提供できるようになる。雨の多い時季になるので、身近な河川の水位を把握し、いざというときは自主的な行動を取ってほしい」としている。
【写真】観測開始水位や危険水位など観測データを確認できるウェブサイト画面(河川情報センターのホームページより)
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