母校に意地の一撃 諏訪園
2010年8月30日
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後半23分、相手DFのクリアしたボールが、ホンダロックのMF諏訪園良平の前にこぼれた。距離約25メートル。ゴールほぼ正面。好きな距離、好きな角度。準決勝でも同じような位置からシュートを決めていた。
今春、宮崎産経大からホンダロックに入ったルーキー。宮日旗は3年連続決勝でホンダロックに敗れ、悔し涙を流した。自分たちが果たせなかった打倒ホンダロックの思い。その思いを託され、必死に向かってくる後輩たち。
やりにくさはあった。でも真剣勝負のせめぎ合いから、後輩たちの成長が感じ取れてうれしかった。「ホンダロックは県内で勝ち続けなければいけない。JFL(日本フットボールリーグ)で戦っている意地を見せないと」。思い切り右足を一閃(いっせん)。ボールは糸を引くような弾道でゴールに吸い込まれた。
後輩には今も「スワさん」と慕われ、よく一緒に食事もする。「3年生には来年もある。ホンダロックに『勝て』とは言わないが、来年もこの舞台で戦いたい」と笑顔でエールを送った。(久保野)
【決勝・ホンダロック―宮崎産経大】後半23分、先制ゴールを決めるホンダロックのMF諏訪園