走る新布陣機能
2011年9月26日>> back
今季最多1552人の観衆の前で歴史を塗り替えた。JFLで過去4分け5敗だったホンダFCに初勝利。ホームでは6月12日以来の白星に、ホンダロックの城和憲監督代行は「たくさんのお客さんに勝利を届けられてうれしい」と顔を崩した。
前節から採用する新布陣が機能した。同じ4―4―2だが、2人の守備的MFを1人に減らしてトップ下へ上げ、両サイドバックには今まで以上の攻撃参加を課した。
前半31分、前線に駆け上がった右SB小原拓也のクロスがFW木下健生の先制点を生む。後半21分には、小原がドリブルでゴール前へ侵入。MF松瀬拓矢と巧みにパスを交わし、右足でたたき込んだ。決勝点をアシストしたのはトップ下の前田悠佑だった。
城監督代行が「今までの1・5倍は走る」という新布陣はリスクも伴う。2失点はDFラインの裏のスペースを突かれたものだし、体力自慢の小原は試合終盤に足をつって交代した。
それでも城監督代行は「選手は腹をくくっている」と信頼を寄せている。守備の負担が増えたセンターバック上田常幸も「攻撃に厚みが出ていい」と覚悟を見せる。
2連勝で7位に浮上。一時は11位まで落ちたが、目標の「5位以内」が手に届く位置まで盛り返した。次節も過去未勝利のV・ファーレン長崎が相手。小原は「いいサッカーができている。このまま勢いを加速させたい」と意気込んだ。(久保野剛)
【ホンダロック―ホンダFC】後半21分、2点目を挙げるホンダロックのDF小原(中央)=宮崎市生目の杜運動公園陸上競技場