主力の穴埋まらず 攻撃工夫少なく
2012年3月12日>> back
今季の行方を占う大事な一戦。ホンダロックの注目点は退団した司令塔のMF前田悠佑と右サイドバック(SB)小原拓也の穴をどう埋めるかだったが、明るい兆しは見つからなかった。
前半はシュート数で圧倒したが(ロック8本、横河2本)無得点。186センチの長身FW肝付将臣が最前線で体を張り存在感を示したが、小刻みなパスやドリブルで相手を揺さぶるような攻撃の工夫が少なく、守備を固めた相手を崩せなかった。
3失点はいずれも右サイドから。先発した右SB猿渡裕二は攻撃では精度の高いクロスを供給したものの、守備では寄せが甘かった。右MF松瀬拓矢との連係もいまひとつ。さらに開幕直前に故障者が相次ぎ、ベンチにSBの代わりがいなかった。
JFL通算6季目にして初めてホームで迎えた開幕戦の重圧からか、選手の動きも重かった。横河の依田博樹監督は「勝負は紙一重」と前置きした上で、「出足の良さで90分間うちの方が上回っていた」と話した。
「結果を引きずらず、きょう出た課題を前向きにとらえて修正したい」とMF諏訪園良平主将。過去最高だった昨季の8位以上に向け開幕戦で勢いをつけたかったが、苦しい船出となった。(久保野剛)
【写真】【ホンダロック―横河武蔵野】後半ロスタイム、ロックのDF上田(中央)が頭で押し込み2―3と追い上げる=県総合運動公園陸上競技場